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故ジル・ローランを偲んで

A blog to remember Gilles Laurent, who died in Brussels Attack in the middle of making his film about Fukushima / this blog is organized by his wife Reiko Udo

グローバルに考えて、ローカルに行動を。Think Globally, Act Locally

「あれ? もうすぐ会えるというのに。」

去る1月6日、私の郷里・北九州市での試写会を企画してくれた高校の同窓生から、その数日前に郵便でお手紙が届きました。

「会ったら渡そうとも思っていたのだけどけど」ということわりとともに、昨年発行されていた日本・ベルギー友好150周年の記念切手のプレゼント と、便箋3枚にわたる手書きのお手紙です。

 

彼女は元フライト・アテンダントで、現在は市の国際会議の企画や国際交流を図る団体に所属。そして旦那様はバングラデシュ人でハーフの2児の母、というインターナショナルぶり。それはさておいても、行動力の素晴らしさには目をみはるものがあり、今回の試写会もあれよあれよと言う間に多くの仲間を集めて隅々まで工夫を凝らした企画を成し遂げてくれました。

 

時々、居るんですよね、4人分くらいエネルギーのある人。「いつ休んでいるの?」というような熱い人! クラスに1人。グループに1人。部署に1人。普段はそれを傍ですごいな、素敵だな〜、と憧れながら見ているのが関の山の私ですが、今回はその情熱がこの私や亡きジルを担ぎ出すお神輿となり、こそばゆいながらも・・亡き夫の存在の大きさに免じて、思い切り甘えることにしました。

 

企画の進捗具合を聞くたびに、何だかすごいな〜と思いながら、「ありがとう」と付け加えていたら、「うっこ(私の高校時代のニックネーム)はいつもありがとう、と言ってくれるけれども、こちらこそありがとうだよ! 動くうちに、こんなに素敵な出会いがあったり、人々の善意に触れて感動することが出来ているんだから」と返ってきます。彼女にとって慣れていること、慣れていないことと織り混ざった企画ながら、慣れていないことに対しても「勉強になった!」と常に前向きです。

 

 

さて、その頂いたお手紙ですが読み進めていくうちに、最後のこのくだりに差し掛かった時に、思わず涙が溢れました。達筆の手書き文字には優しさと潔さが溢れています。

 

「我が家のモットーは、Think Globaly, Act Locallyだから世界でおこったこと、いつも考えるようにしています。だから、何事も他人事じゃなく”自分事”なんだよね。おせっかいな友達と思ってこれからも末長くおつきあいのほど、よろしくお願いします。」

 

こんなモットーがあれば、何が起こっても落ち着いていられるかも、と思いました。

何か悲しい出来事を聞いても遠離せずに寄り添って、それに従って「動いていく」。今回は私自身がそうしてもらう立場だったけれども、私は自分の悲劇はまだまだ、世界規模で見れば中程度だと思っています。

ニュースって、何のためにあるんだろうと時々思う。見ても、聞いても、そしてニュースに限らず例えば「本当に起こった事」を描いた本や映画を通しても、却ってやるせない気持ちになる事はたくさんあるし、私自身、どうしたらいいか分からない・・と即座に思ってしまうことも多い。

 

でも、彼女のように目に見える大きな「行動」をするというほどに行かずとも、それに従って「動いていく」つまり、「心を動かす」というだけでも、世界はミリ単位で変わっていくのではないかと思います。「今、心が動いたな」ということを感じることは、ちびちびのローカル。シンパシーを寄せるだけでも繋がれる。身体を動かせなくても、シンパシーの貯金だけでもいい。

 

改めてここで、大事なことを教えてくれて、本当にありがとう!

そして、彼女と共に今回、善意の開栓いっぱいに身体を使って動いてくれた他の友人たち。さらには直接お会いしていないけれども、様々に心を動かしてくださった方達も・・本当にありがとうございました。

 

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こんな切手が発売されていたなんて、知らなかった! 迂闊でした。ベルギービールにワッフルに、ダイヤモンドに・・。大事にしなくては。