故ジル・ローランを偲んで

A blog to remember Gilles Laurent, who died in Brussels Attack in the middle of making his film about Fukushima / this blog is organized by his wife Reiko Udo

もうすぐ10年。そしてもうすぐ、5年。 ㉛

 

 

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 向かって左がジル、そして右が映画のカメラマン、ローラン・フェナール (Lanrent Fenart)。

彼は仏セザール賞を受賞したこともあるそう。ジルの希望が叶ったキャスティングだった。

撮影の前後は東京の我が家にも泊まっていたけど、我々と同じ年頃の気さくな人だった。



本日は時系列のお話はお休み。

Vol. 31  Remember, Reconnect, and Resilience

 〜リメンバー、リコネクト、そしてレジリエンス

 

 

 

この震災から10周年、ジルの死から5年という節目に当たって。

そして今、こんな世界的に共通の混乱の中にあって。

 

一個人として私は「どんなテーマを共有したいのかな」としばらく考えていた。

 

そしてとりあえず日々の中でできることとして、自分でこのブログ・マラソンを書くことと、映画のオンライン公開をお願いすることにした。

その途中で、これを伝えたいのかな・・と思う自分なりの”掛け声”が見つかった。

 

それはこんな”3R”。

Remember, Reconnect, and Resilience

リメンバー(思い出して)、リコネクト(もう一回つながって)、レジリエンス(回復力)を身につける、ということ。

 

"レジリエンス"という言葉を私があらためて知ったのは、やはり旦那さんを若くして亡くしたフェイスブックのCOOシェリル・サンドバーグ(今調べてみたら、同い年だった)の書いた「オプションB」という本の中でだった。

 

レジリエンスとは、日本語でははっきりとした訳がなくて回りくどくなるようなのだが、

「跳ね返り、弾力、回復力、復元力」などという意味。

何かに耐えたあとに、ポジティブさを取り戻して生き抜いていける力、ということか。

 

天災、テロ、そしてコロナ。

 

いろいろなことが次々と起こるこの世界だけれども。

こうした特異なきっかけだけでなくとも、大事な家族や友人の生と死に遭うことは、どんな方も経験する辛い出来事で、それを経験しない人はいない。身近な困難について聞くことで、心揺さぶられたあと、逆に私も助けられることがある。

 

今回もこうして一緒に思い出してくださる方々がいて(remember)、

少しのやりとりで再び繋がることができて(reconnect)、

ひと時のお喋りでもいいから連帯して、個別の、そして共通のいろんな困難にも耐えて、生き生きと前を向いていける力(resilience)を一緒に付けていくことが出来たらなぁ、と思う。

 

 

今、映画をオンライン無料公開していて、少しずつ感想が届き始めているところだが、「人と人が会って喋っているときに、やっぱり人は目が輝いていますね」というのがあった。

普通のことだけれども、それは特に今のような時代、心に響く真実だなと思った。

いつかマスクなしで思う存分、おしゃべりできたらと思うけれども、それ以外でも、サラッと風が吹くように少しのやりとりが出来るだけでも救われる。

 

 

いつも読んでくださって、ありがとうございます!

 

今日はこの映画の展示会で締めくくります。

独りのシーンもいいけど、会話のシーンも、やっぱりいい。

(一番下に映画のリンクも再び、貼っておきます。まだの方はよかったら是非、ご覧ください。)

 

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<オンライン無料上映中>
2021年3月11日〜22日。(何時でも見られます)
 
●日本版 映画「残されし大地」 リンクはこちら↓
●ベルギー版(英語字幕付き)"The Abandonned Land" リンクはこちら↓