もうすぐ10年。そしてもうすぐ、5年。 ㊳
Vol. 38 追悼ビデオが完成しました
いよいよジルが亡くなってから5年になる節目、3月22日が近づいて来ました。
この日のために、追悼ビデオを作ってもらいました。
音楽は、久石譲のSummer。
子供たちの音楽教室の発表会で、たまたま他の子供がマリンバで弾いていたのを耳にして、「すごくいい曲だね・・なんていう曲?」と聴き入っていたのでした。
ご存知、北野武監督の「菊次郎の夏」のテーマ曲です。全ての映画を観ている訳ではないけれども、ジブリ、キタノ、カンヌなどジルの好きだったキーワードと繋がる曲。好きだな、と思ったのは当然かもしれません。
動画作成をしてくれたのは私の高校時代の友人、Y君です。5年前に東京で高校の大同窓会があったときに、Y君が作ってくれる思い出ビデオなどがいつもセンスが良く、ジンとくるものがあり、今回も連絡を取りお願いしてみました。
私はほとんど素材を渡すだけだったのですが、とてもうまくまとめてくれて、大感謝です。
最初のパートは映画を盛り上げてくれた感謝のある出会いについて。そしてジルの生い立ち、私たち家族の思い出写真、最後には私が5年前に作った「残されし大地に陽はまた昇る」という詩を。
昨日、出来上がったこのビデオを娘二人と一緒に”試写”してみました。
最初は無邪気に「あ、私だ」「あ、誰々だ」という風に眺めていたのですが、ビデオの終盤で動くジルが出てくる頃には、気がつくと長女は顔をぐしゃぐしゃにして私に助けを求めて来ました。次女も、声がないまま頬から大きな涙を流していました。
パパの死について彼らの涙を見たのは、あのパパの死について知らせた日以来。5年ぶりです。
奇跡的なくらいに元気な二人で、いまはもう10歳と9歳。でも5歳と4歳の頃から、ずっと胸の中ではパパのことを忘れずにいたことを改めて感じて、嬉しさと悲しさでいっぱいになりました。改めて3人で抱き合って泣けたことに、改めて癒されました。
いよいよ映画のオンライン上映も22日までとなりますが、併せてこの追悼ビデオもご覧いただき、ジルというかけがえのない個性を持った人物のことを覚えていていただけると嬉しいです。